民主党 中野区議会議員 中村延子 なかむらのぶこ

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名義:中村延子後援会
2018.11.08

平成31年度中野区予算要望を提出しました

11月7日(水)立憲民主議員団として、区長および副区長に対し、平成31年度中野区予算要望を提出させていただきました。
詳細については、以下になります。

平成31年度中野区予算要望 

 日頃より、立憲民主議員団に対しまして格別のご高配を賜わりまして、厚く御礼申し上げます。
 本年、六月に執行されました中野区長選挙において新たに酒井区政が誕生しました。区民との対話による区政運営や子育て先進区中野の実現を訴えた選挙戦でありました。平成31年度予算は新区政での初めての予算編成であり、子育て世帯だけではなく、全区民の期待の高いものであり、それに応えていかなければなりません。
 区財政の取り巻く状況は、税収も順調であり、基金も着実に積み増しされる一方、区債は減少しており、好調であるといえます。しかし、金融緩和と財政支出頼りの政府の経済政策は、株価を押し上げる効果は出ていても肝心の個人消費の伸びには繋がっておらず、区民の多くも景気回復の実感を持てない状況です。
 この夏には米国トランプ政権の方針に端を発し、世界的な貿易摩擦が表面化してきています。世界経済の行く末は不透明感を増しており、その動向と区財政への影響を注視していかなければなりません。
 来年度は消費税増税が実施され、合わせて幼児教育の無償化も予定されています。全容が明らかではなく、加えて地方交付税不交付団体である東京都下への影響は甚大と考え、充分な備えが必要です。都市部と地方の税源偏在の不合理な是正には、断固として反対しなければなりません。
 また、今後必要となる公共施設の更新経費、少子高齢化に伴う歳入歳出構造の激変などもあり、予断を許さない状況でもあります。他方、政策課題においては、少子化対策として未来への投資、子育て支援と公教育の充実、都市型の超高齢化に対応出来る中野モデルの構築、いつ起こるかわからない首都直下型地震をはじめとした自然災害への備え等、課題は山積しており、区長先頭に職員一丸となって解決に取り組まなければなりません。
 不安定な世界情勢と景気動向、国をはじめ全国的な厳しい財政状況下、持続可能な区政運営を実現し、人口減少社会においても選ばれ、住んで良かったと思われる自治体を目指さなければなりません。
 これまでの区政は「民間で出来る事は民間で」という考えを当然視してきました。その考えを全否定するものではありませんが、新区長のもとでは、公がその責任でやるべきことと民間に委ねるべきことの線引きを再定義していただけることを期待しています。
 立憲民主議員団として以下、平成31年度の予算編成に際しまして、各施策につきまして要望・提案を申し上げます。何とぞ、御配慮賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

1.中野区を子育て先進区へ

・安心して子育てできる環境作りの推進
少子化の原因を踏まえた出生率向上対策
不妊治療の助成制度創設
就学前教育の充実
区立幼稚園の存続
家庭教育支援の充実(保護者への子育て相談SNSシステムの導入など)
祖父母世代向け子育て実践方法の啓発ブックレット作成
父親の育児参画を促す講座や場の区内全域での十分な提供
子ども医療費助成制度の適切な運用 

・妊娠・出産・子育てトータルケア事業の充実

対象者の声の把握と事業内容改善への活用
面談を行えなかった方への全件を目指した追跡調査
ケア支援者派遣サービス事業者の育成 

・地域力を活かした子育て支援の充実

地域の子育て支援拠点としての児童館の機能の拡充・強化
生活圏内(ベビーカー圏内)での乳幼児親子の活動の場の確保
子育て支援に取り組む地域の団体への支援 

・保育園・学童クラブの待機児童の解消と質の向上

現場や専門家の意見を踏まえた保育の質ガイドラインの策定
保育の質を担保するための区立保育園の一定数の存続
研修制度の充実や更なる保育士確保への取組み
休日・一時・病時保育や医療的ケアが必要な子どもの保育等、多種多様な保育ニーズへの対応
保育現場における午睡チェックシステムへの補助
区立保育園におけるおむつの自園処理 

・公教育の充実

学力向上の取組みの強化(少人数指導・アクティブラーニング)
体力向上の取組みの強化(部活動支援・外部指導員の一層の活用)
2学期制の検証
老朽化した学校施設全般の改修
熱中症対策として体育館の冷暖房設備・冷風機・冷水器等の速やかな設置
発達に課題のある子どもたちの為の教育と福祉の連携
療育の実施や体制強化など、子ども発達支援センターの強化
通学路の安全対策の強化
中学校における教室ロッカーの更新
校庭の維持管理・保全の強化
校割予算の増額と教育費の充実
体験学習の充実(移動教室におけるキャンプファイヤーの復活)
統合によらない学校の校舎建て替え時の現地建て替えの検討
国際理解教育の継続および充実(区内大学への留学生との連携など)
中学生の職場体験におけるワークルールの学習の取り入れ
学校給食食材費の無償化を見据えた公会計化の導入
学校生活に課題を抱える児童生徒の支援(SCSSWの更なる増員など)
SNS等を用いたいじめ脱傍観者システムの導入(STOPitLINEなど)
(仮称)総合子ども支援センターに設置予定の適応指導教室の分室による子どもの通学への配慮
学校現場におけるLGBT差別の解消への取組み 

・子ども、若者の貧困就労対策

子どもの貧困の実態把握と必要な対策の実施
就学援助制度の支給認定基準を生活保護基準の1.2へ戻すこと
生活保護基準引き下げに連動して就学援助の支給認定基準を下げないこと
児童相談所の区への移管移設に向けた万全の体制確保
社会的養護の充実(里親登録希望者の拡大)
児童養護施設・里親を巣立った若者の自立への援助
離婚後のこども養育支援(養育費や面会交流のサポート)
区内の子ども食堂活動への支援

2.安心して地域で暮らし続けられるまち、中野

自然災害等に対する脆弱性の克服と地域防災力の向上

密集市街地・狭隘道路の整備、オープンスペースの確保
木造住宅耐震改修助成制度の創設
高齢者・障害者世帯を対象とした耐震シェルター等の設置費用助成の検討
被災者支援システムの導入                            
災害時の区内在住外国人への情報提供体制の整備
異常気象等による突風災害発生の危険性調査実施(風害環境シュミレーション)
実効性ある災害時避難行動要支援者への避難支援等の取組みの強化
避難所機能の充実(高齢者、障害者、妊産婦、ペット、外国人など)
被災地復興支援の継続と、支援活動で得られたノウハウの区防災施策への活用 

・地域の安全対策

青色灯防犯パトロールカーのあり方の見直し
防犯カメラに関わる費用負担の公平化
地域の防災組織への活動支援 

・公的支援を必要とする人を救う仕組みづくり

生活保護の適正支給と受給者への自立支援、就労のためのきめ細かな支援
生活保護の不正受給根絶と医療扶助のチェック徹底
生活保護受給に対するスティグマを感じることなく受けられる体制整備
ケースワーカーの負担軽減と現場体制の見直し
障害者相談支援事業所の相談に関するアウトリーチ機能の向上
区内全駅周辺・施設内、区内公共施設周辺・施設内と、駅から施設の動線に黄色い点字ブロックの設置
手話言語条例の制定に向けた調査研究
精神障害者への医療費助成制度の拡大
精神障害者のための地域生活支援センターの施設数・部屋数の増設
知的障害者生活寮利用者および家族等への支援
居住支援協議会の速やかな設立と、空屋等を活用した住宅確保要配慮者への支援の実施
犯罪被害者条例の制定に向けた調査研究

・地域包括ケア体制の確立

中学校区単位で基本的な福祉サービスが受けられる体制の整備
地域の人材資源や区内の民間事業者の積極的な発掘・活用
改正介護保険法施行に伴う介護サービスの維持・拡充
すこやか福祉センターを拠点としたアウトリーチによる支援の強化
介護と育児のダブルケアを抱える方への支援
認知症およびMCI(軽度認知障がい)対策の強化
認知症サポーターの育成支援と拡大
認知症徘徊時の事故への保険制度による支援
徘徊模擬訓練の実施
大人のための発達障害支援の強化
ひきこもり当事者の実態調査
グリーフケア体制の整備
遺族をたらい回しにしないお悔み窓口の検討
派遣先がない学校支援ボランティア登録人材の利活用 

・感染症対策

麻疹・風疹に対応するMRワクチンの助成対象の拡大

・がん対策

子宮頸がん検診の細胞診とHPV検査の併用検診の実施
がん検診の受診対象者全員の受診券の直接送付
女性特有のがんの未受診者に対する受診勧奨の継続
受動喫煙対策の考え方の制定
受動喫煙を防ぐ指定喫煙所の設置基準の制定 

・メンタルヘルス対策

メンタルヘルスの正しい知識の普及と相談機関の周知
庁内各部署や民間団体等の幅広い主体の関わりを促す
自殺対策基本計画の策定 

3.区民とともに進めるまちづくり

・住環境の基盤整備

区内全域におけるブロック塀、大谷石の安全対策
既存不適格な工作物の解消と沿道の安全性を確保する総合的な補助制度の構築
南北交通網の希薄性の解消に向けた、デマンド交通の検討
中野駅西口と南北通路デッキ整備の着実な推進
1万人アリーナ整備計画の見直し
中野サンプラザの価値の継承における手法の検討
歩行者安全確保のための中野駅改札前及び周辺の自転車走行注意喚起実施
中野駅北口への交番設置
西武新宿線連続立体交差化事業の着実な推進と野方以西への実現
区民と一体となった中井―野方間、連続立体交差事業後の街づくり
東中野駅東口バリアフリーの早期実現
西武新宿線鷺宮駅南側連絡階段へのエレベーター設置
学校跡地利活用の基本方針の策定
地域理解を充分に踏まえた学校跡地利活用の取組み
違法な民泊の取り締まり強化と民泊条例の効果と検証
羽田空港機能強化に伴う区民の安心・安全の確保
分譲マンションの適正な管理の推進
JR東中野駅西口線路沿い桜並木の維持管理と将来像設計検討
鉄道事業者による放置自転車対策の実施の要望 

・働く世代が余暇を楽しめる環境整備

街の緑化・美化の推進
里まち連携自治体との間伐材を用いた交流の実施
区民が文化・スポーツに親しめる環境作り
図書館の蔵書、視聴覚資料の充実
ブックスタート事業の実施 

・魅力ある公園整備

区の公園に対する考え方の策定
「できない公園」から「できる公園」へ(キャッチボールができ・動物も同行できる特色ある公園整備)
公園管理への民間活力の活用とパークPFIの導入
老朽化したトイレ・遊具・砂場・古い土などの更新
中野四季の森公園の北側イベントエリアと公園エリアとの連続性の確保
平和の森公園への300メートルトラック設置の中止 

・地域や住民自身の活動の支援

アールブリュット事業への支援、常設展示場の検討
実効性のある商店会活性化支援 

・国際交流の推進

海外自治体との交流推進と民間や子どもたちの交流支援
区内大学等との多文化共生事業の連携推進
オリンピック・パラリンピックを身近に感じられる取組みの充実 

・平和事業の推進

青少年ピースフォーラム等への区内小中学生の派遣
老朽化した平和資料展示コーナーの刷新 

4.区民と向き合う区役所への転換

・ 区民の区政参加促進

投票率向上に向けた取組みの強化  
若年層への主権者教育の継続実施  
意見交換会・タウンミーティング・パブリックコメントの活性化
オープンデータの利活用による区民活動の活性化

 ・広報の充実

必要な情報を検索しやすいHPへの改善
区報のカラー化
SNSの効果的な利用
区のお知らせ板の在り方の見直し
災害時に有効なコミュニティFMの創設 

・特別区民税、国民健康保険料をはじめ、すべての区債権の収納率向上

債権管理担当による組織を横断した実効性ある取組み
主要三債権以外の債権の収納率向上への取組みと滞納処分の強化
国民健康保険の適正化(二重加入や未加入問題の解消)
特別区民税流出に歯止めをかける中野区の特徴を生かしたふるさと納税制度の活用 

・税金のムダづかいを正す事業評価手法の改善

 新公会計制度を活用したフルコスト計算による事務事業診断
委託事業全般のコストと効果の検証と公開
行政評価制度のあり方の見直し 

・透明性のある持続可能な区政運営

公共施設整備にかかる費用の検証可能な形での公開
施設使用料算定方法の見直し
区有施設に設置されている監視カメラ運用のあり方再検討
システム開発経費の妥当性及び導入効果の見える化
庁内の電子決済率向上や区民が提出する書類の押印省略など行政手続きの合理化
わかりやすい区財政・税制度の広報
エコポイント制度の見直し
家庭ごみ有料化をしないこと
リサイクル制度(3R)の検証
イベント事業に対する関わり方の見直し 

・良質な公共サービスの提供

職員2000人体制の検証
公文書管理のルールの策定
「公共サービス基本法」を踏まえ、契約する民間企業・団体の労働条件の
調査の更なる拡大(労働モニタリング調査)
適正な労働条件確保のため、「公契約条例」の制定 

・職員育成・働き方改革

区職員育成システムの確立、並びにメンタルヘルス対策
職員のワークライフバランス推進
全庁的な職員の仕事のあり方の見直し(新しい7時間45分の構築)
ハラスメントゼロ宣言の実施
性的指向・性自認(SOGI)に関する区職員や教職員の研修の実施
区民の利便性向上と職員の業務効率化に資するマイナンバー活用
区民相談窓口の効果検証